[情報時点:2102年|2700年]
対オメガ作戦は成功したのだが、国防機関にとってC-I019は非常に取扱に困る代物となっていった。実線として記録に残ったデータでは、シミュレートで算出した値より相当上振れした“あり得ない”値が出ていること、そして、作戦時の仲間の影響で“心”が芽生えてしまった為である。また、使用した武器に愛着を持ってしまったが故に他の武器を使いたがらなくなり、他のデータを取得しにくくもなった。
“あり得ない値”を出した理由が、芽生えた“心”にあるのならば、そんな不確定要素だらけの、計算できない代物は不要――そう判断した国防機関は、必要なデータを取得した後処分されることが決まった。しかしながら、神を殺した英雄機体であること、一部の博士や技術者の大反対があったこと、無視できないとある神族による激しい抵抗があった事から、機能停止後も国防機関で丁重に保管することとなった。
——時は大きく流れて2700年、宮入初芽によって“発見”され、再び起動する事となった。